リファラル採用サービスを展開する株式会社リフカムは、新たにスタートアップに特化した「Refcome Teams(リフカムチームズ)」を立ち上げました。リファラル採用は楽しくみんなでやるのが大事という代表取締役の清水巧さんは、創業時の仲間集めカルチャーを持続させる仕掛けを考えています。

社員全員で仲間集めを分担する「Refcome Teams」

スタートアップのリファラル採用の悩みは以下の3つに集約できます。
1つ目は、候補者数が増えないこと。紹介者である社員数が少ない上に、「優秀かつ転職を考えていて、自分が口説けそうな人」にしか声をかけないからです。

2つ目は、潜在転職者のフォローが難しいこと。良いなと思っていた友人が気づいたら転職していたり、転職エージェントからの紹介が社員の知り合いだったりと、実はリファラルできたのにという場面が少なくありません。

3つ目は、創業時にあったみんなで仲間集めする感覚がなくなっていくこと。リファラル採用への社員協力率を80社に調査したところ、社内に採用担当者が入社してきて人事部が立ち上がる20〜30名規模のところで、リファラル文化を維持できるかどうか企業間で差が出てきます。うまくいかなくなる会社では「採用は人事がやってくれるもの」という状況に陥りがちなのです。

これらの3つの課題を解決するのが「Refcome Teams」です。今までのリファラル採用では、自分の友人をリストアップして、口説いて、クロージングするまで一人三役で行なっていました。そのため、口説けそうな人しかリストに上げなくなります。「Refcome Teams」では、社員が友人をリストアップすると、そのリストを他の社員がチェックして、実際に口説くのは役員というように、社員全員で分担して行うのがコンセプトです。

友だちが友だちを呼ぶ「みんなで仲間集めする」カルチャーを支援する

「Refcome Teams」では、社員の人脈から効率的に候補者を発掘するための、「メモリーパレス機能」を搭載しました。「良い人がいたら紹介してよ」と言われて思い浮かばなくても、「前職で最も尊敬されていた営業の先輩を3人挙げてください」と聞かれれば候補が出てきます。こうした質問を設計するのがメモリーパレス機能です。その人を会社に推薦したいと思ったら、FacebookのプロフィールURLをコピーして貼り付けるだけで登録が完了。あとは「一緒に働きたい度」や「転職意向度」を入力します。

このやり方であれば、1人当たり約7人の候補者が出てくるため、30人の会社なら200人程度の候補者リストが一気に完成します。完成したリストは人事が全部見るのではなく、デザイナー候補ならデザイナー部門のリーダーにSlackで通知が届くようになっています。さらには各候補者のページでアクションや進捗を一括で管理することができ、今月のプール状況や接触件数などを見える化し、貢献ランキングや進捗アラートによって、抜け漏れがなくなります。

メモリーパレスはみんなで集まって行うので、「こんなすごい人とつながってるなら早く言ってくださいよ」とか、「私もこんな人につながってるけど、でも口説けないと思う」と盛り上がるため、候補者が上がってきやすい雰囲気になります。そうなると、いいなと思う人がいた時や、Facebookを見て思い出した際に、候補者を追加するようになり、「みんなで仲間集めする」カルチャーに変わっています。もちろん、新しい仲間がどうしたら活躍するかが一番重要なことで、そのためにはミスマッチをなくすこと、成功体験をもってもらうこと、継続的な1on1ミーティングなどが有効です。現在、この辺りをフォローする新しいサービスとして準備中で、2020年のリリースを目指しています。

また、リファラル採用サービスから友人に自慢したい会社を作るサービスに変化しようとしているリフカムは、創業時の思いをみんなで引き継いでいくという意味を込めて、会社のロゴを変更します。今まで以上に、思いを過去から未来にちゃんとつなげる、社長や経営者の思いを全社に広げていくことを支援する会社でありたいと思います。

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