患者の症状に合った薬を提案し、購入から服薬時のアフターサポートまでワンストップで提供する株式会社ミナカラでは、テクノロジーの力で患者に新しい医療体験を提供することを目指しています。代表取締役社長で薬剤師の喜納信也さんに、同社の取り組みについて伺いました。

ネット完結型のワンストップ医薬品販売サービスからPB医薬品の開発まで

ミナカラは、患者一人ひとりに寄り添う日常医療のオンラインプラットフォームの構築を目指している会社です。処方箋がなくても購買できる市販薬を活用したオンライン薬局の運営や、処方薬についても適正なオンラインサービスの企画開発をしています。

一つめの市販薬を中心とした事業は、患者に自分の症状に合った正しい薬と服薬方法を理解してもらい、購入だけでなく医薬品等の商品選びから服用中のアフターサポートまで提供するオンライン薬局です。薬の服用中にも薬剤師に無料で相談できるようにしており、医薬品の販売などで収益を上げるモデルです。

薬局やドラッグストアが担えている役割の多くは「薬を入手する」というプロセスの提供だけでした。ミナカラは、ユーザー自身が体調不良時に自分の症状にあった薬選びを自己判断するプロセスからサポートをし、薬を入手したあと実際に服薬しているなかでの困りごとまでを、Webサイトでの情報提供やインターネット上での薬剤師の相談受付によってサポートしています。

併せて、eコマースも行っているので患者さんが「薬を入手する」というプロセスももちろん提供しています。また、製薬メーカーと共同でプライベートブランドの市販薬も開発・提供しました。オンラインでの提供・販売に特化した医薬品としては日本初の試みになっています。ユーザーのニーズに合わせてパッケージはシンプルなデザインとし、商品、ケース、梱包資材だけでなく購入体験全体まで統一してデザインしました。例えば商品名を「くちびるのひびワレ・ただれ」といった効能が一目でわかる名称にしたり、薬自体にQRコードを印刷して商品とネットとの距離を近くし、薬の情報や薬剤師への相談サービスがすぐに立ち上がるようにするなど、今までとは違う新しい体験ができるような設計にしています。また商品と一緒にサポート担当する薬剤師の名刺も同梱し相談しやすいような導線を意識しています。

ドラッグストアは、今や医薬品だけでなく化粧品や日用品、食品まで購入でき、日常生活に欠かせない存在に成長しています。一方で、ドラッグストアの売り上げは日用品や化粧品の比率が高く、医薬品の比率はそれほど多くない傾向にあります。2013年の薬事法(薬機法に改称)等の改正で市販薬のオンライン販売が可能になり、市販薬等がより手に入りやすくなるなかで、患者さん自身がより適切な医薬品を選択できつつ、服用中も安心して過ごせるような医薬品・医療に特化したサービスが必要になっていくと考えたのです。そのため我々は単なる医薬品販売サイトではなくオンライン薬局として、購入前の診断から服薬管理、治療改善までをワンストップで提供することにしたのです。

病院が少ない地域にもテレビ電話で薬剤師がサポート

もう一つの処方薬に関しての事業は、遠隔服薬指導です。一定の条件のもと、オンライン経由で薬剤師が服薬指導を行うものです。医師の処方後に、スマートフォンのテレビ電話等で薬剤師が出てきて、患者さんの服薬状況のチェックや服薬の説明やアドバイスなどの服薬指導という業務をオンラインで行い、その後、薬局で調剤された薬がご自宅等に届くまでをサービスとして提供しています。

2018年には国家戦略特別区域に指定されている兵庫県養父市において遠隔服薬指導の実証事業を行いました。2019年11月の薬機法改正により、全国的にも活用されていくことを期待しています。5年後、10年後には大きく成長していく事業だと認識しています。

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