忙しい毎日だから、買い物の手間を減らして自分の時間を有効に使ったり、家族で充実した時間を過ごしたい。株式会社カノエは、そんなニーズに応えるために早朝宅配サービス「モーニング・エキスプレス」を立ち上げました。共同創業者である原佑理子さんと間部秀規さんに創業の経緯とサービスの特長を伺いました。

フィンテックのスタートアップを経て創業へ

いつかは起業したいと思っていた原さんは、 最速でビジネスを学べる環境として、新卒で外資系金融機関を選びました。3年ほど働いたところでリーマンショックが起こり、多くの人が解雇された中で原さんも職を失い、経済的リターンの前に安心安全な社会が大事なことに改めて気づかされました。そこで大きくキャリアチェンジをして、国連機関(ユニセフなど)やNPOなどで国際支援に携わりました。

資本主義の世界と寄付で成り立つ世界の両方を経験した原さんは、自分がビジネスを起こすなら、社会を良くするものでありつつ、ビジネスとしても持続的に続けられるモデルにしなければいけないと強く思いました。そこで、経済的リターンも社会的リターンも出る金融を行うフィンテックスタートアップに転職しました。

一方の間部さんも新卒で外資系の金融機関に就職しましたが、金融の世界への興味はグローバル感というよりも、人々の動きが絡み合って市場がどう変化するか簡単にはわからないところにありました。意義のある金融の流れとは何か、社会に対する興味を探っていくと、人はどういうことにモチベーションや幸せを感じるのかというシンプルなところに行き着きました。金融の意義を考えて転職したクラウドクレジットで、原さんに出会うことになります。

創業のヒントは買い物の不便を解消すること

「スタートアップでの仕事は会社生活の中で一番充実していた」という原さんですが、同時に「自分でゼロイチを作りたい」という思いがありました。また、3人の息子のうち2人が3歳児で、仕事の後には家事・育児を終えて一息つき、冷蔵庫を開けると、明日の朝の牛乳もパンもない。こんな便利な世の中なのに、「この瞬間の私の困りごと」を解決してくれるサービスがまだないことに疑問を抱き、考え始めたことが早朝宅配サービスの起点となりました。

間部さんもスタートアップでの仕事にやりがいを感じていましたが、それ以上に自分で事業を立ち上げることに魅力を感じ、社会的な意義があって、人々の動きが複雑に絡まってる領域で何かを成し遂げたいと気づきました。そこで考えついたのが宅配事業で、Amazonで簡単に物が届く時代なのに、一番買い物の頻度が多いであろうネギや豆腐はボタン一つで届かないのはなぜかという疑問でした。その理由は仕組みの問題にあり、10年後、20年後にはこの状況は変わっているはずだと予測します。そして、朝の物流を効率化することでうまく実現できるのではないかと考えました。

原さんの家庭での困りごとと、間部さんの物流に関する問題意識が合致して、冷蔵庫を開けたときに明日の朝必要なものがないという事態を解決するため、渋滞のない早朝に食料品を配達するルート宅配のアイデアが立ち上がりました。

「夜頼んで、朝届く」をコンセプトに、平日毎日、生鮮食品・花・日用品を宅配

起業のアイデアを話し始めたのは2019年ころで、準備期間を経て2020年4月にカノエを創業しました。食べ物の置き配は安全安心なサービスなのか。1年間をかけて800回以上の早朝宅配を行い、心理的なものも含めて検証しました。

そして、焼き立てパンの早朝宅配サービス「パンタク」を2020年5月に開始しました。都内の美味しいパン屋と提携し、アルバイトスタッフと共に自分たちで配達し、完全置き配型の早朝ルート宅配方式を採用しました。はじめはマンション1棟からサービス開始しましたが、現在は拡大リニューアルして、2021年10月より生鮮食品の早朝宅配サービス「モーニング・エキスプレス」を本格稼働しています。

「モーニング・エキスプレス」は、夜22時までの注文を翌朝7時までに、置き配型のルート宅配方式で玄関先に届ける、革新的な物流サービスです。注文から決済までの手続きをスマートフォン上で完了できます。冷蔵品の場合、季節に合わせて保冷剤を添えて、商品は宅配ボックスや郵便箱の周辺、エントランス付近に丁寧に置き配し、「宅配通知」をメールで送ります。宅配エリアは、東京都目黒区と渋谷区の全域および世田谷区・品川区の一部で、送料は一律330円(税込み)です。

このサービスは、不動産会社とも提携し、オートロックのあるマンションでも利用されています。宅配時に最適な置き場所など、ノウハウを豊富に蓄積しており、安心して利用してもらえる環境を整えています。

「モーニング・エキスプレス」は単なる朝の宅配サービスにとどまることなく、家族みんなで楽しめるコミュニケーションの輪を広げるきっかけになることを目指しています。朝の時間をより特別なものにし、家族の絆を深めることを願い、これからも日本の朝を変えていく熱い想いを持ち続けています。そのサービスの詳細については、後半へ続きます。

(後編へ続く)

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