プランティオ株式会社は、植物用のプランターにセンサーや通信モジュールを搭載した「Smart Planter(TM)」と専用アプリを開発するスタートアップ。
同社が参入を目指すのは、ビルの屋上や隙間空間を畑にする「アーバンファーミング(都市農園)」の市場です。この世界的動向をプランティオの共同創業者でCEOの芹澤孝悦さんに聞いてみました。
「アーバンファームはニューヨークやロンドンではスタンダードになっており、日本は遅れている」と芹澤さん。「ただし、どの海外事例もいまだにアナログ」とプランティオの手がけるアグリテインメントとの違いを指摘します。
海外のアーバンファーミングは、NPO団体のコミュニケーションハブとしての役割が大きいといいます。ロンドンでは、教会のそばで農作物を育てて、貧困救済の役に立てています。一方、ニューヨークでは「自分たちで作って、それを食べることが格好いい」というスタイルを追求したカルチャーとしてのアーバンファーミングが行われているのです。
しかし、いずれもアナログな農体験であることに変わりはありません。
プランティオでは、このアーバンファーミングのプランターにIoTテクノロジーをアドオンし、データを蓄積。育成に関するアラートやリコメンドを可能にしました。さらにはユーザーが情報を発信することで、SNSのようなエンターテインメントとしての力がある「アグリテインメント」と呼ばれる分野の開拓を進めています。
プランティオは次のアクションとして、ビルの屋上だけでなく、屋内を活用したインドアファームの開発を目指していますが、この分野では、ドイツのインファームが28億円を調達し、先行しているそうで「ここには負けたくない」と芹澤さん。
芹澤さんは「我々は、ただのアグリカルチャープラットフォームだけでなく、コミュニティのハブとしてSmartPlanter(TM)やIoTファームを据えており、ラウンジのようにユーザーがコミュニケートする場所を作りたい」と他社との違いを語ってくれました。
![画像1: 海外のアーバンファーミング 〜 一味違うIoT農業 目指すのは「アグリテイメント」](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783361/rc/2018/12/28/18e021d6ceac03c3283dbe34334e3cea6eeb077d_xlarge.jpg)
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