訪日外国人旅行者向けに日本の旅行商材をスマホで情報発信するプラットフォームサービス「WAmazing」を運営するWAmazing株式会社代表取締役社長の加藤史子さんに話を伺いました。

WAmazing株式会社 代表取締役社長 加藤 史子さん

WAmazingのアプリダウンロード数は約20万。日本の宿泊施設の予約、交通の手配などができます。20カ所の国内空港で無料のSIMも配布しており、外国人旅行者は訪日後、空港で受け取ったSIMを自身のSIMと入れ替えることで、日本国内でもスムーズにサービスを利用できるようになっています。アプリは主に香港・台湾でダウンロードされており、10月からはASEANの6カ国でダウンロードできるようになりました。  

「旅行者の興味がある情報を提供し、行動につながるメディアサービスを提供し、日本の魅力を海外の人に届けたい」と加藤さん。 

リクルート在職時代はじゃらんnetの立ち上げに関わりました。また、全国180以上のスキー場で19歳のリフト利用料を無料にした「雪マジ!19」キャンペーンでスキー場に6万人の若者を集めるなど、インパクトある観光関連プロジェクトの仕掛け人でもあります。

多くのインバウンド向けメディアは情報発信のみです。興味を喚起しますが、外国人旅行者はそこからどのように予約や決済ができるかがわかりません。WAmazingを利用すると、興味を持った観光地でのアクティビティやホテルの予約から決済まで一気通貫で行うことができるのです。

加藤さんは、地域活性化において鍵となるのは観光だと断言します。しかしアクセスしにくい要素が多いのも事実です。 

都市部は無料のWi-Fiがいたるところにあります。カード決済も普及し、公共交通も発達しています。しかし、地方は現金しか使えず、Wi-Fiが使えないところも多い。さらに交通は、外国人がストレスなく使える手段は新幹線くらいまでで、在来線やバスを使うのは難易度が高い。訪日外国人旅行者にとっては不便な部分が多く残されています。WAmazingは、外国人向けのパスをつくろうとしている地域と、情報を知りたいと思っている訪日外国人旅行者をつなげる役割を果たしているのです。
 

また、世界的にも地方への関心が高まっているという背景もあります。フランスも以前はパリを中心に観光のPRをしていましたが、今はモンサンミッシェルをうちだしています。日本が2020年に40万人の訪日外国人観光客をよぶためには「地方の観光を盛り上げ、飽きられない多様なコンテンツを見せていくことが必要」と加藤さんは強調します。
 

地方の社会課題を真面目に解決しようとすると、寄付など、一部の意識の高い人の行動に頼らざるを得ません。WAmazingは、無料SIMの配布によって訪日外国人旅行者が地方を旅行するにあたってのマイナス点を解消するだけにとどまらず、情報の発信によって旅行による喜びを喚起し、プラスの欲求を満たしていくことで、地域の「楽しい」活性化を目指しています。

(敬称略)

空港に到着したら自動販売機のような機械からで無料のSIMを入手できる

WAmazingサイトへ

This article is a sponsored article by
''.