株式会社kiwamiは、バーチャルなキャラクターによる接客サービスを展開するにあたり、アバター作成からAIエンジン開発、コンテンツ編集まで、すべて内製化しています。自社が持つ強みや将来目指すビジョンについて、代表取締役の三鴨千早さんとProducerの鈴木祐史さんに話を伺いました。

裸眼VRによって世の中が変わる

ホログラムとは、立体的に映像を見せる技術です。kiwamiでは、VRゴーグルや3Dメガネなどの特別なデバイスを使わずに裸眼で立体に見えるディスプレイを開発、裸眼VRと名付けました。原理はとてもシンプルで、表示されている映像は2Dですが、特殊なレンズを応用して左右で視差を生じさせることで脳が混乱して立体として認識されるという仕組みです。

三鴨さんは、「スターウォーズの映画に出てくるようなホログラムの世界観は、おそらく皆さんがイメージする未来の姿だと思います。まだ国内には設置台数が少ないものの、将来的にホログラムでコミュニケーションを取れるようになると、爆発的に世の中が変わると考えています」と話します。

創業当初、人気声優のライブイベントで等身大のホログラムとファンが触れ合えるアトラクションを実施したところ5000人を超える参加者が集まりました。事前に撮影した映像を加工し、相手に手を振るといった動きをする映像でしたが、何もない空中に、憧れの声優の姿が浮かび上がったのを見てファンがとても感動していたのが強く印象に残っています。平面から立体のホログラムへとコンテンツ表現を変えることで想像以上のインパクトを与えることができた事例でもあり、顧客体験の向上にも大きく貢献できる可能性を感じています。

実際に使う顧客にとって使いやすいように工夫する

xR Castを実現する技術として、AIエンジンやキャラクター開発、モーションデータの制作などをすべて自社開発しているのが他社との差別化につながっています。もともとゲーム業界で培ってきた経験・ノウハウの蓄積があり、実際に使う人の心に刺さるクリエイティブを意識した開発を行っています。

もう一つの強みとして三鴨さんが挙げるのが、顧客視点での開発体制です。ビジネス視点にとらわれず、顧客にとって面白いかどうかを重視した提案を心掛けています。また実際に製品を操作する顧客の目線に立って、システムを利用するハードルが高くならないような工夫をしています。

例えばイトーヨーカドーでシステムを導入した際には、店舗スタッフの負担を極力下げるために通信機能や自動ON・OFF機能を備えた専用パソコンを特注で作り、スタッフはそれを箱から出して電源を入れるだけで済むようにしました。システムを運用する店舗側にとっても、実際に操作する顧客側にとっても、使いやすいシステムになるよう苦心しています。

目指すのは、家にホログラムのパートナーAIがいる世界

今後kiwamiが目指す世界を尋ねたところ、「ホログラムのデバイスが家にあって、何でも質問できるガイドロボット、ホログラムのパートナーAIがいるような世界観を描いています」という答えが返ってきました。

短期的な目標としては、バーチャル遠隔接客サービス「xR Cast HoloPhone」を活用して、日本全国、世界中どこからでも短時間から働ける仕組みを整えていくことも計画しています。アバターを使えば、午前中1時間だけ働きたい主婦や夜中の数時間だけWワークで働きたい会社員などに接客スタッフとして働いてもらうことが可能です。ボイスチェンジャーが入っているため年齢・性別は問わず、もちろん外見も問いません。働き手不足の課題を解決できるばかりか、地域格差、外見・年齢による差別の解消にもつながるため、社会的な意義は大きいと考えています。

これからもデジタルコンテンツ、アプリケーション、ゲーム、xR、AI、SNS、チャットなど、多種多様な分野から集まったプロフェッショナル集団として「遊び心を忘れない」をモットーにさまざまな社会問題を解決し、「みんなが笑える優しい社会」となるようにテクノロジーを活用しつつ、人間味を忘れないサービスを提供していきたいと語ってくれました。

画像: 20210121 HolophoneDemo youtu.be

20210121 HolophoneDemo

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