次世代に希望と活力に溢れる豊かな未来の物語を描くために「Grand Story」との社名を掲げるスタートアップ、株式会社グランストーリーの代表取締役CEO越智敬之さんに、新産業創造プラットフォーム「STORIUM」を通じて、何を目指すかを伺いました。

正式リリース前に導入企業数200社。その後も順調に成長中

駒木)グランストーリーは創業4年目のスタートアップで、コロナ禍が2年半続いている影響は大きいと思いますが、「STORIUM(ストリウム)」の手応えはいかがですか。

越智)2021年1月よりクローズドβ運用を進め、1社ずつ丁寧に登録を進めてきました。おかげさまで大変多くのステークホルダーの応援賛同を頂戴し、現在*では270社、1200名を超える有力企業のキーパーソンの皆さんが集まる国内有数のプラットフォームとなっています。(*2022年8月時点)

駒木)STORIUMの仕組みや機能について教えてください。

越智)シンプルに申し上げると企業と企業のコミュニティーSNSのような仕組みで、ステークホルダー同士が情報交流から関係構築を行い、直接コンタクトするまでのプロセスを一気通貫で実現しました。またシンプルで使いやすいUI/UXや、つながりを可視化できるダッシュボード機能など、スタートアップと投資家、大企業のキーパーソン同士がオンライン起点でフラットにつながれて、気軽にコンタクトできる点をご評価いただくことが多いです。

駒木)登録企業間のマッチング成果について教えてください

越智)直近6ヶ月間のトランザクションでは企業間フォロー数が約2,000件、そしてはじめましてのメッセージが約1,400通あったのですが、私たちも驚いたのは各メッセージへのレスポンスの高さでした。開封率が89.6%、返信率が83.7%と、かなりの高確率・高効率にステークホルダーとコンタクトできる場となっています。

駒木)目的意識が揃った安心な人たちが集まっているからこその数字ですね。もともとが粘着性の高いサービスになっている。

越智)元来より多くの投資家の方は出資検討に至るか否かに関係なく、カジュアルに起業家と会い、壁打ちや相談に応じてくださいます。しかしながら、多くの投資家の皆さんはあまりにも多忙なため、SNSやWEBサイトの問い合わせフォームを介したすべての面談オファーに応じるのは難しいことが多い。私たちはスタートアップの企業価値向上の為にSTORIUMをつくりましたので、そうした残念なジレンマを生む状況は絶対に無くしたく、とにかく登録企業の質にこだわってきました。よって登録数は目的ではなく、あくまで結果と割りきっています。

画像1: 正式リリース前に導入企業数200社。その後も順調に成長中

ちなみに登録企業の質へのこだわりはスタートアップに限定はしていません。キャナル・ベンチャーズさんをはじめ、投資家や事業会社についてもスタートアップファーストな真摯な方々ばかり。皆さん本気で有望なスタートアップとのオープンイノベーション推進に取り組んでいらっしゃって、新産業創造プラットフォームとしてあるべき世界観が続々と広がっていることに私たち自身もワクワクしています。

画像2: 正式リリース前に導入企業数200社。その後も順調に成長中

次世代のスタートアップエコシステムとして見据えること

駒木)次のフェーズに向けて考えていることがあれば教えてください。

越智)大きく分けて2点あります。1点目は先述の事業会社・CVCの皆さんのオープンイノベーション推進を後押しする機能と付帯サービスの拡充です。大企業のDX推進のキーパーソンの皆さんをよりエンパワーメントする取り組みに力を入れたいと考えています。

2点目は、STORIUMにお迎えする挑戦者の幅を広げたいと考えています。今は主にVCが既に出資済みのスタートアップに限定し登録を承っていますが、今後は引き続き登録企業の信頼性担保はそのままに、シードアーリー期のスタートアップや、大学発やディープテック領域のスタートアップの皆さんへも登録基準を広げていく予定です。

また更に先の予定になるとは思いますが、やがてはゼブラ企業やソーシャルベンチャー、行政や自治体など、サスティナブルな社会創造に全力で挑戦する方々もプラットフォームのお迎えし、ご支援したいと考えています。近年は大企業でもESG経営や投資に取り組む事例も増えてきました。エクイティやデット以外の調達方法や、エグジット以外のインセンティブなど今後はより選択肢も増えてくると感じています。

STORIUMは健全な投資循環を生み出すプラットフォームとして発展していくことで、次世代につないでいく新たな産業や社会システムを創発していきたいと考えています。

画像: 次世代のスタートアップエコシステムとして見据えること

駒木)最後に読者に向けてアピールしたいことをお話ください。

越智)「STORIUM」は、スタートアップの成功確率・企業価値の向上をサポートすること、そして社会経済基盤を支える大企業のイノベーターチームの皆さんをエンパワーメントする新産業創造プラットフォームです。また未知なる未来を切り拓いていくには、その挑戦に寄り添い、応援伴走するチームが「STORIUM」にはいます。

どうか「STORIUM」を通じて皆さんの挑戦をサポートさせてください。そしてご一緒にこのエコシステムを盛り上げていきましょう。

駒木)キャナルベンチャーズとしてもこれから一緒にできることがたくさんあると思います。わくわくしてきますね。今後に期待しています。本日はありがとうございました。

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