金利が低い銀行ローンを上手に活用すれば、自分の夢をもっと早くかなえられるはず。無担保ローンの仲介プラットフォーム「クラウドローン」を運営するクラウドローン 代表取締役 村田大輔さんは、すべての人に経済的に物事を選択する自由と、融資についての情報格差のない社会を目指します。
利用者にマッチした「借りられる銀行ローン」を手軽に探せるプラットフォーム
クラウドローンは、貸し手である銀行と借り手である個人を、オンラインでつなぐマッチングプラットフォームとして、Embedded Finance(埋込型金融)を提供しています。ユーザーは氏名や年齢、年収や雇用形態などの基本情報と借り入れ目的・金額などの与信審査に必要な情報を登録して、提携の保証会社による事前審査を通過すれば、融資をしたい銀行から直接ローンの提案が届きます。自身にマッチしたローン選びができる国内初のサービスです。
事前審査によって、個々のユーザーの与信結果に合わせた金利や借入可能額を具体的に出し分けられるので、正確な比較が早くできます。それに加えて、保証審査をクリアにしている状態のため、選択申込を完了すれば高い確率で融資の実行まで実現することが可能です。従来の比較サイトのように、さまざまなローンを比較検討して大量に申し込む必要もなく、失敗を重ねて信用情報を毀損するリスクも低くなります。
手続きのプロセスはすべてオンラインで、自分に合った銀行ローンを比較して選択し、申し込みを完了する仕組みを提供しています。現状では、約半数が広告からサイトへの流入によるものですが、それ以外は多様な領域の事業会社と提携して、銀行ローンでファイナンスをするという決済手段を事業会社から提案してもらう仕組みを展開しています。
すでにクラウドローンでは、事業会社からのAPIの連携も構築しており、今後は自動車販売、不動産賃貸仲介、リフォームや医療(歯科矯正など)、教育系などの会社との提携数を増やしていくことを重要な指標としています。
ユーザーはクラウドローンから最適なローンを最速で探し出すことができ、事業会社は銀行ファイナンスの提案をすることで、商材販売の機会損失を軽減でき、決済手数料が不要なだけでなく、新たにクラウドローンからの成果報酬型の収益モデルを構築することができます。また銀行は、クラウドローンに手数料を支払っても、余分な広告費をかけずにローン商品の認知を図れ、集客対応コストを削減でき、持続可能な仕組みを提供することができます。
海外では、Even Financialのような、あらゆる事業会社にAPIで金融プロバイダをつなぐサービスが展開されていますが、クラウドローンでも同様の仕組みも構想しています。
賢くローンを活用して、人生の成長へのキッカケに
今後はさらなるサービスの認知と、ローンの賢い使い方がマストハブとなるような世界を作りたいと考えており、一旦クラウドローンで相談や見積りをしようと言っていただけるような、「ほけんの窓口」の融資版になりたいと考えています。ほけんの窓口はリアル店舗もありますが、ローンはもっと定量的に判断できるのですべてオンラインで完結できます。「ローン選びのニューノーマルになりたい」と抱負を語ります。
昨年末にはオウンドメディア「ANDLOAN」を開設しました。「審査のプロセスや信用情報への影響、返済手段のことなどがわからない」という声に応えて、今までローンを利用したことがない初心者でもわかりやすい内容になっています。申し込み回数が多ければクレジットに履歴が残ってしまってどこからも借りられない、審査を通過するためにどうしておくと良いかとか、Tipsに深く踏み込んだ記事になっています。
お金を借りるのは、金額の大小にかかわらず勇気のいる行為です。金融機関と利用者の情報の非対称性が、借金に対する不安をさらに助長しています。例えば車の購入に銀行ローンが使えることを知っている人は20代では30%しかいません。さらに信販系ディーラーローンと銀行ローンの金利(※)の大きな差を知っている人はどの世代でも1割くらいです。
(※)銀行マイカーローンが2~3%の金利水準に対して、中古車を中心とした信販系ディーラーローンは8~9%が相場となっています。
人生に何回もローンはなくても、そのときに正しい選択ができるように、必要なタイミングで必要な情報をわかりやすく提供したい。賢くローンを活用してもらうことで、人生の成長へのキッカケにしてもらいたいと考えています。
またプロダクトを通じて、テクノロジーの力を駆使することによって、借り手も貸し手も経済的・時間的・精神的に効率的なマッチングを実現する「なめらかな金融プラットフォーム」を提供していきます。