テクノロジー分野における日印連携を促進するプラットフォームTech Japanを運営している西山直隆さんは、もともとインドとの関わりが深く、現地のスタートアップと日本企業の間でのイノベーション創出を支援してきました。独自にインド高度IT人材のデータベースを構築し、日本企業のグローバル化を加速させます。

スタートアップ支援の視点でインドと日本をつなぐ

西山さんは2018年末にベンチャー支援家として5年半務めたデロイトトーマツベンチャーサポート株式会社(DTVS)を退社し、2019年2月に株式会社SUKILLS(スキルズ)を立ち上げました。前職の支援家時代は、経済産業省・JETROと連携して、インドから数十人のスタートアップ経営者を日本に連れてきて、日本企業とつなぐプロジェクトで責任者を務めていました。また、日本の大企業のマネジメントを中心にインドのスタートアップ視察や最先端のR&D施設見学なども行っていました。インド人の中に自分一人という写真を見ながら、西山さんは「当時は、日本で一番インドのアントレプレナーを日本に連れてきたんじゃないですかね」と笑います。

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2015年には産学官連携でIoT推進コンソーシアムが設立され、当時経済産業省商務情報政策局情報通信機器課の課長補佐(総括担当)の津脇慈子さんらがIoT推進ラボを立ち上げました。IoTを活用した地域課題の解決や新事業の創出を目指す中で、もっとグローバルにオープンイノベーションを進めるべきと考えられるようになりました。

当時のDTVSは知名度もなく、インドの成長しているスタートアップ経営者に会うこと自体が大変でした。そこで西山さんはオールジャパンとして日本の良さを伝えていく必要があると考えました。Tech in Asiaが初めてインドで開催されたときにDTVSが冠スポンサーとなり、「Tech in Asia Bangalore2016」でジャパンセッションを実施しました。

ソニー・インディア・ソフトウェア・センター社長の武鑓さん、リブライトパートナーズの代表パートナーの蛯原さん、経済産業省の津脇さんに登壇してもらい、いかに日本と組む意味があるか、違った立場からメッセージを出してもらいました。日本企業に関心のあるインドやイスラエルのIoT関連企業を日本に招聘して、IoT推進ラボの会員とマッチングを行うことになり、それをDTVSで運営されました。これによって、良質なインドスタートアップにアクセスできるようになりました。

独自にインド高度IT人材のデータベースを構築

西山さんはアジア地域統括としてインド事業を立ち上げる中で、1年半で6人のインド人を採用しました。その結果、口コミで「DTVSの西山がインド人を沢山採用するらしいぞ」と、インド人コミュニティを通じてどんどんレジメが送られてくるようになりました。一方でスタートアップは採用がまだまだ難しく、エンジニアやIT人材が特に不足しています。優秀な高度インド人材と、人材不足の日本のテクノロジー企業をいかにつなげることができるか、これが極めて重要な役割であり求められていることと感じました。

もともとインドはSTEM教育が盛んで、学位取得者は世界の20%を超えると言われています。その中の最高峰がインド工科大学(Indian Institutes of Technology、IIT)です。毎年100万人が受験して、入学できるのは約1万人、合格率1%の最難関校です。国内に23校あって、Googleの CEOなど、世界のIT業界を牽引する人材を輩出しています。

そこでSUKILLSは、テクノロジー分野における日印連携を促進するプラットフォームTech Japanをスタートさせました。IITを中心に日本のテクノロジーに関心を持つインド高度IT人材のデータベースを構築し、そこから最適な人材を日本企業とつなぎます。

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