デジタルメディアの立ち上げから運用までを支援する株式会社ゆめみは、みんなが知っている、使っている、よく知られたサービスを提供しています。代表取締役の片岡俊行さんに会社設立の経緯から、事業ドメインを「B and BtoC」に定めた今後の目標を伺いました。

モバイル特化で「優秀なメンバーが夢を実現できる」会社を設立

1998年に「ゆめみ亭」というチャットのポータルサイトを個人で立ち上げ、PC系として100万人のユーザーを生み出し、国内最大規模になりました。当時はまだGoogleもできたばかりで、広告というビジネスモデルもなく、流行ったからといってビジネスとしてやっていくのは難しい時代でした。iモードが1999年にサービスを開始し、これからはモバイルのインターネットの時代になると思い、大学院在学中の2000年1月に同級生3人で、モバイル特化事業をやろうと株式会社ゆめみを立ち上げました。

「ゆめみ亭」のサービスは起業後に終了しました。自分がやりたいサービスをやる会社ではなく、優秀なメンバーが夢を実現できる、自己実現の場を目指すことを決意したからです。会社の名前「ゆめみ」には、夢がまだない人は夢を見つけることができる、夢がある人は夢を実現できるという意味を込めています。

当初から法人向けBtoB事業とコンシューマー向けのBtoC事業の両方を展開していました。2001年には本格的なモバイルコマースサイト「ガールズショッピング」を開発し、株式会社ゼイヴェルとの共同運営で、女性向けのポータルサイトとしてはナンバー1になりました。その後、会社は順調に伸び業務を拡大してきましたが、さまざまな経緯で事業ドメインをBtoBに特化することになって、2014年にWeb接客ツールの株式会社Sprocketと、日本最大のネイル写真共有サービス「ネイルブック」を運営する株式会社スピカが別会社になりました。

顧客企業のパートナーとしての「B and BtoC」

法人向けに特化するために、事業ドメインを「B and BtoC」と定義して、大手企業を中心にデジタルメディアに関連した支援事業を行っています。特に「B and BtoC」といっているのは、企業と共同で開発していくパートナーシップの関係性を重視しているからで、実際にエンジニアが共同で企業と開発することも多くなっています。

デジタルメディア、インターネットサービスを立ち上げていく際に、企業としては本当は内製化して、デザイナーやエンジニアをかかえてやりたいが、なかなか難しい。それなら、同じ目線でパートナーとしてやっていける会社を探していきたいというのが、この数年の流れです。ゆめみでは、コンシューマー向けのインターネットサービスを展開するにあたって、企業の戦略を理解した上で、企画から一緒にサービス作りをして、立ち上げた後も継続的にサービスを進化させています。

毎月5000万人が使っているインターネットサービスやアプリを、企業とともに作っていて、みなさんが使っているサービスは実はゆめみが生み出している状況になっています。日本マクドナルドのオフィシャルサイトはその代表例で、大手ファストファッションなど、数百万人が使うアプリから1000万人、2000万人規模まで、みなさんが使えるサービスのプラットフォームを提供しています。

創業からモバイルに特化して、今年で19年目となりました。スマホファーストの時代になって、インターネットはスマホ起点が当たり前になりましたが、その初期からやってきたので、「スマホ、モバイルと言えば、ゆめみ」と言われるようになりました。

ゆめみでは「世界中で毎月1億人に使われるサービスを提供する」ことを目指しています。そのためには、現在の組織は200人規模ですが、1000人くらいのメンバーが必要と考えています。

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