洋服や時計といった服飾系から書籍や音楽などのコンテンツ系まで、定額でモノやサービスを利用できるサブスクリプション型の利用形態が広がりつつあります。月額400円から利用できる家具のサブスクリプションサービス「CLAS(クラス)」を提供する株式会社クラスの代表取締役社長久保裕丈氏にサービスが生まれたきっかけを伺いました。

家具を購入しないほうが負担も少なく選択肢が増える

CLASは、生活に必要な家具や家電を購入せずに月々利用料を支払うことで使用できるサブスクリプションサービスです。ソファやベッドなど購入費用が高額な家具も初期費用を抑えることができ、利用するほど月額料金が安くなる価格設定で長期的な利用を見込んでいます。現在の商品ラインナップは家具のほか冷蔵庫や掃除機などの生活家電で120~140種ほどになります。ベッドやチェアが人気で、オリジナル商品も開発・製造しています。

このビジネスを始めようと思ったきっかけは非常にシンプルで、自分自身がこのようなサービスを欲しいと考えていたからです。今の若い世代は賃貸住宅に住んでいる人が多いにもかかわらず、家具や家電を所有しているのが不自然だと感じていました。消費財は購入するものの、それ以外の耐久財は「持たない」という選択肢、つまり所有せずに利用するという選択肢があってもいいと思ったのがサービスを始めた理由です。

2018年8月にサービスを開始し、半年間はテスト期間と位置づけ利用してくれるお客様の状況を分析しながら物流や商品、顧客対応などを改善していきました。ようやくお客様のニーズが見えてきた2019年2月から本格的にプロモーションを開始、現在はこのサービスが成長していけると手ごたえを感じています。

モノを所有しないことが価値になる

家具を購入することで大きな金銭的負担がかかることを多くの人は意識していません。特に購入以外にさまざまなコストが発生することを見落としがちです。例えば家具を購入するために車で遠くまで探しに行ったり、またはインターネットで購入して配送料を支払った上に組立て手数料まで支払うこともあります。さらに家具は廃棄する時にも費用がかかります。

また金銭面だけでなく、物理的な負担にもなります。ベッドは一度購入してしまうと、すぐに買い替えることは難しく、引っ越し先を探すときに「この家具に合う間取り」を求めることになります。本来は自分の住み心地がいい家を探すべきなのに、家具に縛られてしまっては本末転倒です。家具があることが足かせになるのであれば、むしろ家具は持っていないほうが選択肢も増え廃棄の負担も少ないという利点になります。

今はモノを所有しないという価値観が広がっており、持たない生活、モノに縛られない生活という文化が世の中に受け入れられるのではないかと感じています。サブスクリプションサービスによって、ビジョンとして掲げているように、所有せずに軽やかに暮らしていく人を増やしていくことを目指しています。

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