「ホスピタリティーにあふれた世界を作りたい」。これがFAST JAPAN株式会社代表取締役社長の片野由勇岐さんが、訪日外国人向けチャットコンシェルジュアプリ「tabiko」を生み出す際最初に考えたこと。そして、同社のミッションです。

tabikoは情報提供だけでなく、本物のコンシェルジュのように、ホテルやレストラン、交通の予約、忘れ物のピックアップなど、さまざまな相談事に対応しています。多くの旅行関連サービスは、予約サイトとメタサーチ含めて、「予約」の分野にフォーカスをしてきました。しかし、片野さんは「旅行者に必要なのは予約だけではない。旅の始まりから終わりまで、包括的に旅をデザインするサービスを作るべき」と考え、このチャットによるコンシェルジュのサービスをスタートします。

サービス開発当初、LINE、Facebook Messengerにおいてチャットで提供したのですが、ユーザ数が伸び悩みます。しかし、使用したユーザーからは評判が良い。「サービス自体はいいものだから、もっと喜んでもらおう」との思いを強くし、チャットコンシェルジュに特化し、サービスの形態も変更します。

それまでは、宿泊や航空券の予約があると手数料が入る、旅行代理店のようなサービスも提供していました。それを止め、チップ制だけにしたのです。情報提供を受けたユーザーが感謝を感じた際に好きな額を支払います。例えば、1ドルの場合もあるし、30ドルの場合もある。チップの金額が書かれたボタンを画面で選び、クリック一つで送信できます。チップはいくら支払うかがユーザ任せになり、払わないユーザがでてくる可能性もあります。しかし片野さんは「十分な手ごたえを感じている」と言います。

情報提供だけでもチップを支払うユーザーが多くおり、「皆、感謝を何かで表したい」と片野さんはユーザーの気持ちを読み取ります。「チャットコンシェルジュに対してお金を払うことは当社にしかない大きな価値になる」。tabikoはチップ制への移行により「コンシェルジュサービス」というコアバリューに基づいたマネタイズで飛躍の一歩を踏み出しました。

世界への展開も視野にいれているFAST JAPAN。今後は一般の方にもコンシェルジュの登録を開放し、「旅行版UBER」のようなコンシェルジュプラットフォームの構築も想定しています。「世界中のユニークなホスピタリティに出会える場所を作りたい」と意気込んでいます。

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