モバイル起点

「物を見て買うのに遠くの店舗まで足を運ばないと行けなくなった」
シリコンバレーへの出張に行った際に、何人もの人から聞いた話です。Amazonのサービス拡大で、近くのスーパーや小売店が無くなっているためです。日本でも予測されている将来とはいえ、米国では身近に起こっています。

■ eatsaにみるモバイル起点日本と比べると、アメリカはスマホアプリから事前予約してサービスを受ける、物を受け取るという状況がずいぶん進んでいます。

今回視察したeatsa (イーツァ) では、モバイルでメニューと時間を指定しておくと、無人窓口から食事をピックアップできました。その他Amazon Locker(写真はホールフーズにあったもの)やAmazonFresh Pickupもスマホから発注して、店舗で受け取れます。

日本でのビジネスのスマホ活用は、来店ポイント付与をするなど、店舗起点にすることで顧客ロイヤリティの向上をねらいます。一方、アメリカはモバイルからオーダーした商品が店舗で受け取れるなど、モバイル起点にすることで顧客獲得・拡大につなげています。
 
この背景には人口比率があります。米国は37歳以下、つまりデジタルネイティブが人口の半分を占めるため、スマホ起点のビジネスモデルが多く出てくるのです。日本もデジタルネイティブ世代が増えていますし、モバイル起点で考えるビジネスは、既存店舗等のアセット活用の再考にも繋がります。新しい事業を考える際にモバイル起点で考える必要があると感じたシリコンバレー視察でした。

ワクワクの顧客体験

2018年1月に一般向けにオープンしたAmazonGO(シリコンバレー)を訪問し、体験した十数名から直接話を聞く機会がありました。

なかには商品を持ち出してい良いのかな、泥棒になった不思議な気分がする、出た後もフワフワしている、すごいテクノロジーだ、沢山カメラやセンサーつけて採算取れるの? など様々な感想やビジネス、技術についての考察が聞かれました。揃って体験者から感じられたのは、ウキウキワクワクの感動体験です。

AmazonGOやAmazonFreshPickupは、効率的な買物であったり、物流、スタッフコストを下げるという話にもなりがちですが、一番は顧客に新しいエクスペリエンスを提供しているのだと実感しました。
 
ウキウキワクワクの体験は企業や店舗のファンとなり、新たなファンを生みます。また行きたい! と思うだけでない多大な効果に繋がるのを目の当たりにしました。

ECの拡大で、店に行かなくても買い物ができる。そんな中AmazonはWhole Foods を買収し、実店舗でも様々な取り組みを始めています。Walmartやその他スーパーでも新しいエクスペリエンスを提供し始めています。これは一時の日本でいう百貨店で得られた様な高揚感の現代版なのではないでしょうか。

日本人は真面目な国民性で、どちらかというと課題解決型の新規事業を考えがちです。今後は新しいエクスペリエンスを提供する事業モデルも重視されていくでしょう。インスタ映えする店舗は、モバイル起点で新しいエクスペリエンスを得られる新規ビジネスとして見習うべき店舗かもしれません。

次の記事ではシリコンバレーで会った、私の新しい体験ご紹介します。
https://youtu.be/3Qge56XV2_A

ワクワク体験 ガジェットショップ

シリコンバレーのガジェットショップ「b8ta」、サンフランシスコの「Target Open House」を訪問してきました!

店内には、遠隔カメラ、スマホによる調光可能なライト、小型ドローン、スマートロックなど、日本でも見かけるガジェットの他、人の顔を追い写真を撮ったり情報を提供するロボット等、様々なものが販売されています。コーヒーメーカー、サッカーボール、スケートボードなど普通の生活用品もあります。(店内写真公開できないのが残念。)
 多数の新しいガジェットにワクワクする!これも新しい顧客体験ですね。モノづくりが得意な日本で、同じ様な店舗をメーカーの枠を超えてやったらもっと面白い店舗ができるのでは!?と考えました。でもそれが家電量販店だったり、秋葉原だったりするのかもしれません。日本でもこのような尖ったガジェットだけ取扱う、ワクワクの顧客体験ができる店舗もあったら面白いかなと思います。
今回訪問した「b8ta」では、ガジェットを販売しているだけでなく、どのガジェットが人気であるか、手にとって試されたか等について店のカメラでデータを記録し、マーケティングに活かしているそうです。何気ない店舗ですが、より良い新しいものを作り出す仕組みに、更に気分が高まります。

何気ない日常業務も、既成概念に囚われない、創造性を持って見返すとまだまだやれる事はありそうです。

ガジェットに乗る、テスラ体験

テスラ社の名前を聞く機会も増え、様々な記事がでています。個人的には洒落た機能がついた優れた電気自動車くらいにしか思っていませんでした。
 
今回シリコンバレーにてテスラ車に乗車しました。
結論、優れた電気自動車どころではない!直ぐに欲しい!!と思わされるものでした。乗って体感すると記事や想像を超えています。もはや車ではありません。「ガジェット」です。
 
そこで今回は電気自動車としてでは無く、ガジェットしての魅力をお伝えします。

分かり易いのがドライバーの前に備え付けられた巨大画面です。カーナビの機能だけではありません。完全にコンピューターであり、車体の制御、搭乗者の空間コントロールまでを行います。ドアの開け閉めや座席の前後設定が画面から行えるだけでなく、走行状況に合わせてサスペンションの高さまで変えます。例えば、ドライビングモードと設定すれば、ドライバーが運転し易い座席位置、走行に合わせたサスペンション画面表示等に変わります。リラックスモードと設定すれば、座席は搭乗者に合わせたゆとりある位置になり、陽気な音楽がかかり、お部屋空間に早変わりします。
 
インターネットにも繋がります。将来的には、ファーストフードのドライブスルーで車に話しかけると、注文もでき、GPSから店舗への到着状況も分かるので、到着したら直ぐに食べ物を受け取れるでしょう。
 
ネットワークに繋がるテスラ の様な車を、人や物を運ぶ移動手段としてだけでなく、仕事をする人・趣味を持つ人が使うためのガジェットだとしたら、車の可能性はまだまだ広がっていくのだと実感できました。
 
テスラはiPhoneの様な車と呼ばれることもあります。車の上にのるアクセサリーやソフトウェアなど、今の車のパーツでは想定しないものが、今後無限大に増えそうですね。将来の可能性を感じさせてくれる、テスラへの試乗オススメです。新しい体験になると思います。

(キャナルベンチャーズ浜田)

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