三菱UFJリサーチ&コンサルティング杉原( Michiko Sugihara)さんとキャナルベンチャーズ(CVL)保科(Tsuyoshi Hoshina)のパワーランチ。スタートアップ関連イベントに審査員やメンターとして関わってきた同志のような二人が、日本のスタートアップが今後どうしたらさらに活性化していくか、熱く語りました。
 
杉原さんは、近年増えてきたアクセラレータプログラムやピッチコンテストなどのスタートアップイベントが形骸化してきていると心配します。本来「手段」であるべきはずのイベントやプログラムを開催すること自体が「目的」化してしまい、表彰して賞金を渡したら終わり。その後、ビジネスを広げるための仕掛けやフォローが少ない。保科も同意し、「そのイベントでどれだけいいマッチングができたかという点を目的にしていないケースが多い。それではスタートアップや事業会社など集まった人だれもが疲弊してしまう」と語ります。例えば、本気で良いサービスだと思うならまず自社で使ってみる、投資をするなど、流行りもので終わらないようにする流れをつくる大切さについて指摘しました。
 
企業側の意識がもっと変わらないといけない、という杉原さん。大企業は既存製品やサービスを高めるいわゆる持続的イノベーションは得意でも破壊的イノベーションを起こすことが難しい。ディスラプティブなスタートアップとのオープンイノベーションは大企業がイノベーションのジレンマから抜け出す1つの打ち手となるはずであり、もっと積極的にスタートアップとの接点を持つことで「大企業もスタートアップも成長し合える関係を構築する意識を高める必要がある」と杉原さんは強く主張しました。
 
今回、杉原さんがうれしそうに保科に報告したのが「MURCアクセラレータLEAP OVER」第2期開催の決定です。昨年、杉原さん自身が立ち上げた「アクセラレータプログラムLEAP OVER」がその成果を認められ、2018年も第2期を開催することになりました。企画をブラッシュアップし、オープンイノベーションの色を濃くスタートアップへのフォローも厚くしていくと意気込む杉原さん。保科に対してさらに深く企画に関わってほしいというオーダーもあり、杉原・保科のコラボで、2018年はさらに面白いプログラムが展開されることになりそうです。

画像1: [杉原美智子×保科剛のCVLパワーランチ]
画像2: [杉原美智子×保科剛のCVLパワーランチ]

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